物語を纏う。フレグランス

ここ数年【イマーシブ】にハマっています。

イマーシブというのは、物語や演出、世界観に入り込むことができる。
没入感のある体験イベントで、脱出ゲーム、ホラー、演劇、ダンスなどがあります。

「ホテルアルバート」

私が始めてイマーシブを体験したのは、USJのハロウィンホラーで開催された「ホテルアルバート」というアトラクションでした。朽ち果てた豪華ホテルを舞台に、恐怖の物語が繰り広げられていく。
というストーリーなのですが、ホテルの色々な場所で同時多発的に物語が進むので、3〜6回参加して初めて真相が分かるので、何度も参加したくなるコンテンツでした。

コロナ禍で、ホテルアルバートは開催が難しくなってしまったようで残念です。
が、その後、様々なイマーシブイベントが増えていまして・・・

泊まれる演劇

イマーシブイベントその中でも、私のイチオシ。
舞台は、実際のホテル全棟。(3フロア・全1,000㎡)
チェックインからチェックアウトまでが物語になっていて、建物内を自由にいて物語の世界を堪能しながら、登場人物と言葉を交えて物語の住人になれるイベントです。

チェックイン、客室、演劇、夕食と朝食、チェックアウト、自分の存在までもが、物語の中にあるという不思議な体験ができます。
毎回楽しみに参加していますが、年に2回ぐらいしか開催がなくて、今年は2023年6月に開催されて、次は来年なのです。

「雨と花束」

私が6月に体験した泊まれる演劇のタイトルは「雨と花束」でした。
https://tomareruengeki.art/ametohanataba/

幻想的なロビーで物語が始まります。

物語が進むにつれて、役者さんと話したり、他の参加者と情報共有して、ホテルの秘密に近づいていきます。

テーマは「ファフロツキーズ現象」でした。
ファフロツキーズ現象は、空から、魚、カエル、オタマジャクシ、など、「降るはずのないもの」が降ってくる気象現象です。
いや、魚、カエル、オタマジャクシは、降ってこなくても、そこにいるだけでも苦手なのに。

「歩いているときに降ってきたら・・・」
と、考えるだけで、更に引き篭もり体質が悪化しそうですが、今回の泊まれる演劇では「ファフロツキーズ現象」でも、「花」が降ってくる現象がテーマです。

物語の中で、降った花を研究している人の部屋で話しをきいたりできました。

最後には、このホテルの近くで花が降る理由も判明します。

ええ、オタマジャクシが降ってくるのがテーマでしたら、いくら泊まれる演劇のファンでも参加しなかったですよ!!

流石に絶対無理。

物語を纏う。

その「花が降ってくるファフロツキーズ現象」がテーマの物語の中で、使われた香りが、そのまま香水として発売されたのです。

「したたる。」

物語を纏う。
雨上がり、草花から滴る雫のような香水。

僕はあの夜を香りに閉じ込めた。

という説明書きの通り。
あるホテルで、一晩の間にとても素敵な物語があって。
その登場人物の一人となって物語の世界を体験したあと。
あの日の体験を、何度も追体験できる。
香水は、かなり嬉しいアイテムです。

「香り」は、嗅覚を通じて、脳の記憶と本能を刺激し、写真や会話以上に「香り」は記憶を思い出させてくれます。

この香水は使うたびに、あの夜のシーンが走馬灯のように思い出されて、わくわく楽しい気持ちをふわっと感じたあと。
あのホテルに、もう二度と行くことができない寂しさと、懐かしさが続きます。
まさに、物語を纏う。香水

イマーシブイベントは、全国的、世界手にもかなり増えているので、香りのコラボで、アロマセラピストの出番が増えたら嬉しいなぁ。
なんて思っています。